4月29日~5月6日までの8日間の陶器市も、おかげさまで無事に終えることができました。
久しぶりにお会いできた方、毎回いらしてくださる方、初めてみえた方‥‥嬉しい出会いの日々でした。おかげさまで、まだ作り続けることができます。ありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。
陶器市実行委員会の発表で、33万9千人のお客さまにお越しいただけたそうです。
今春は遠出はせず近場で楽しむとか、自宅でゆっくりする方が多そうだという情報を耳にしていたので、どうなんだろう‥‥少しでも訪れてくれたら、ありがたいことだと思っていました。
ところが、始まってみれば連日たくさんの方にお越しいただき「そうか、益子が近場という方もいるわけだ」と納得し、初めての方も多かったので、このご縁を大切にしたいと思いました。
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次回、秋の陶器市は10月31日(土)~11月3日(火)の4日間の予定です。
短い会期ですがスケジュール調整できましたら、是非お出かけください。
私は仕事が間に合わず、この想陶記を更新できないことが多いので、その際は益子陶器市のホームページで出店情報の確認をお願いします。
再会できることを楽しみに作陶に励みますので、また訪れてみてください。楽しみにお待ちしております。
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ここからは、いつもの振り返り記事になります。思い出しながらで時間がかかります。少しずつ更新しますので、お時間のある方はお付き合いください。
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昨春からカップの内側のピンホールの原因に悩まされていたが、恐らく基礎釉に使っている透明釉の成分が変更になったからだろうと推測結論付けた。昨年4月に購入した釉薬を溶かす際に、いつもは相当苦労するのに簡単に溶け、改良されたようだと思っていた。沈殿防止剤が入っているのではと推測している。かなり前に沈殿防止剤を使ったら「仕上がりが違う」ので使うという同業者にあげたことがある。
以前の釉薬は下地釉として極薄くかけてからカップ用の釉薬をかけるとピンホールを埋めてくれた。何年か試行錯誤してたどり着いた。カップ用の釉薬は貫入が入らないようにとやはり何年か試行錯誤したが基礎釉が変われば仕上がりも変わる。やむを得ないことだと思っている。
今春はピンホール予防に板作りのカップの内側には化粧泥を柄杓掛けすることにした。ロクロ作りのは手泥で埋まるのでピンホールができる確率は低いから花器以外はデザイン的にかけたり、かけなかったりでやってみた。やはり、確率は低かった。
化粧泥を柄杓掛けしたレースのマグカップにピンホール。んーーまいった! 粘土が乾かないように濡れ新聞紙をかけて、発泡スチロールの箱で保管。ピーカンに晴れの日(化粧泥がすぐ乾くように)を待って、イザ!化粧泥を柄杓掛けするぞ! 発泡スチロールの箱の蓋を取ると、息苦しかったカップは「外気だ!」と喜んで呼吸を始める。興奮が収まるまで待って、それから柄杓掛けするところ、時間が押していて少し早かったか‥‥時間帯も遅かった。まだ呼吸が荒かったか、化粧泥の表面が乾くまで時間を要したか、ピンホールができた。原因はどちらかひとつ、あるいは両方、特定はできないがこれは自分のミスなので改められる。
化粧泥の原料も変わり、粘土(赤土)も混ぜ物が変わっていると思う。変化に対応できる力が必要だと感じている。今、プラスチックの原料についてとりざたされているが製造業は原料が変わると仕上がりが変わるのでえらいことだと危惧している。
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4月17日窯出し後、焼き直すものが多過ぎて、二窯目の窯詰めの予定が狂う。中くらいの皿が20枚近く入れられない。釉掛けは焼き直しの方が多く、いつ終わるのだろうというくらい時間がかかり、窯焚きがテント張りの27日までズレ込む。雨でテント張りが夕方になったので、それまでに火を止められた。ラッキーな雨でもあったが、夕方のテント張りで棚等の設置は翌日に。初日の前日の作業が増えて、間に合うだろうか‥‥毎度のことで徹夜で準備。花を飾ることもできて、まあ何とかなった。初日(29日)の夜に二窯目の窯出しをして、会期中ずっと底すり&値札付けをしていた感じ。
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2日目(4月30日) コスモス祭りがきっかけで、2015年から来てくれているご夫婦。昨春購入の板作りで付け高台の小丼。どっしりしているけど手に馴染んで使いやすいので、もうひとつ欲しい。最初はどの器の話かわからなかったが、いろいろ聞いていくうちにわかった。ペアで2タイプ作ったので、たった4個。それなのに、なかなか気に入ってくれる人が現れない。ぽつりぽつりと何年かかったのか昨春やっと4個目の引越しが済み、自分が好きでもお客さんはこういう重いのは好きじゃないんだなぁと思っていた。ご夫婦が口をそろえて褒めてくれるので、嬉しくて「また作ってみます」と言っていた。
4日目(5月2日) 日本語をほぼ話せない女性と上手く話す男性の二人、モロッコの人だそうで、ピンクの抹茶碗を選んでくれた。数年前、いつも来てくれる姉妹のお姉さんもピンクの抹茶碗だった。いくつもある中でこれを選んだか‥‥更に数年前にもピンクを選んだお客さんがいて、ふーんそういうものかと思いながら再び作った。三度あることは四度あるのだろうか。また作ってみようと思う。
5日目(5月3日) レースのご飯茶碗とマグカップを選んだ母娘。マグカップはレギュラーサイズの今回試作で1個だけ作ったもの。今後、レギュラーはこっちにしようと決めていた。話しているうちに、何年か前にレースの皿を2枚購入してくれたお嬢さんだとわかった。弟と暮らしているから自分のだけじゃ‥‥と弟さんの分と2枚。予算オーバーだったようで(今は殆ど見ない定価の黒札)お母さんから借りてGet! 優しいお姉さんだと印象に残っていた。レースの模様がお皿を一周している今は作っていないもの。1枚彫るだけで2時間はかかり、定価でもお値打ち価格なのに完売まで長かったから、虚しさだけが残った記憶がある。しかし「大切に使っている」話を聞いて「報われた」と思った。そして、とても嬉しい日になった。
6日目(5月4日) 春の陶器市1,000人目のお客さまになったラッキーレディ。ご両親と見えていたお嬢さんが、今では中学生の母親。東京からかなり遠く西の方に引越してからは、益子は遠くなりにけり‥‥そうそう来られなくなっていた。昨年関東に戻ったので再びお母さん、お兄さん家族とともに来てくれた。「変な花瓶を作って。前衛的なのじゃなくて、少し変わっているの。」と言って逝ってしまったお父さま、忘れられない。ラッキーレディより、お母さんの方が私と年齢が近いので会えば話したいことが沢山。お客さんが会計を待っているので失礼して対応したら、その方が「お話しているのにすみません」と言うのに驚き、素敵な女性だなぁと思った。 こんな人になりたい。
父と息子の二人。花留めと花器を選んでいる。いろいろ見ても、花を飾っている底切れのコーヒーカップがいいみたいで「これが欲しい!」花留めは傷のないのを選んでセットにしたいのだと。何とも言えない仲良し感。お父さんが1万円札を出して、おつりを渡そうとすると、息子さんが手を出す。「俺が出したんだ」とお父さん。「そうだっけ」とちゃっかり息子。ほのぼのしている。待っていたお客さんも「ほほえましい」と笑っていた。花留めと花器を選んでいるお客さんはみんな幸せそうな顔をしているから、私も嬉しくて幸せな気分になる。幸せの連鎖、いいねぇ。
7日目(5月5日) 毎年のように来てくれていて、昨年は来られなかった父娘。2014年5月に長男が生まれる前、まだ独身のお嬢さんだった頃から来てくれている。今回も旦那さまは仕事で来られず、2016年生まれの長女と4人で。子どもたちはスポーツを始めたので試合があったりで、スケジュール調整が難しくなってきた様子。今日は長男が休みなので長女の方を休ませて来てくれたそう。子どもたちは益子に来ることを「たぬきのところに行こう!」と言うのだそうで、お父さんは「たぬきって信楽だろ。不思議だよな」私も共販センターに大きなたぬきがいる由来を知らない。
すっかり落ち着いたママになった娘さんが「教えてないのに上手にお化粧をする」 と言うので「誰に教わるの?」「TikTok」‥‥小4で。驚いた。田舎生まれの田舎育ちの私が中学生の頃、校長先生がアメリカの学校を視察して戻った時に「アメリカの中学生はお化粧をして腕組みして足を組んで授業を受けていた」と話していたことを思い出した。50年以上前の話。アメリカで起きていることは数十年後に日本でも起こると思っている私。まさに‥‥現実味が増してきた。さらに10年後はどうなっているのだろう。見るために元気で生きていようかと思った。
8日目(最終日) 昨日、夕方トイレの洗い場で雑巾を洗っていたら、同業者に「きれい好きだよね。一生懸命洗って何に使うの?」と聞かれ「ミニ花器で飾ってある器の裏を見ようとして入っている水をこぼしたまま立ち去る人が多くて、それを拭くため。こぼすのは仕方ないから、せめて『こぼしてしまいました』と一言欲しいよね」プンプン‥‥という場面があった。
伝わったのかと不思議なんだけど、今回は初めて「すみません、こぼしちゃいました。ごめんなさい。」と若い女性に言われた。「さっき、いっぱい入れたからね」と雑巾を持って行き「言ってくれて、ありがとう」となった。これなら気持ちのいい一日になるじゃない?
ついでにもうひとつ。飾っている花留めの裏を見て、ひっくり返したそのまま(茎が水についていない)で立ち去る人がいる。植物は水がなければ枯れてしまうでしょ。くもりの日だったから復活したけど、晴れていたら無理。花にも命があるのだから全うさせてあげましょうよ。お願いします。
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印象に残った出来事を記してみました。これから、クレジットカード決済の機器を返しに観光協会に行って来ます。あとは、お礼はがきを書いたら春の陶器市も無事終了。細工場や窯場の片付け、玄関の展示スペースの掃除はボチボチやります。ここまで読み進めてくださりありがとうございます。
秋の陶器市も楽しみにお待ちしておりますので笑顔で再会しましよう!それまでお元気でいてください。