秋の陶器市無事終了

11月12日追記

今日、ラジオを聴いていて「箸休め」という言葉を耳にし、陶器市3日か4日に訪ねてくれた母子のことを思い出した。小学校低学年とおぼしき男の子と母親、男の子が箸置きを選んでくれて、どれにするか相当迷っている時に「箸置き」のことを「箸休め」と誤って言ってしまった。二人を見送ってからそのことに気づいたが、お母さんが間違いを正してくれるといいんだけど……と願いを込めて思った。間違って覚えなければいいが……と心配。これから「箸休め」という言葉を耳にするたびに恥ずかしさとともに思い出すだろう。

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おかげさまで無事に終えることができました。

最終日の朝早い時間に降られましたが、おおむね晴れの日が続き、気持ちのよい陶器市日和だったと思います。時間を作ってお越しくださり、ありがとうございました。

心に残ったことを少し記します。

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だいぶ前に終わったコスモス祭りのコスモス、初日から最終日までキレイに咲き続け、今は我が家の窯場前でまだ咲いています。

4日間で背の高い花瓶から中背の花瓶、低い花瓶と2回器が変わり、写真の花瓶は低いので花とのバランスが少し良くない。切り花でも随分長く楽しめるようです。

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母・娘・孫という3代で来てくれて、プレゼント用等を母娘で購入してくれたご婦人、春にどうしても名前が思い出せないと気になっていたので失礼ながら「どちらから…」と聞き「以前にお名前を伺っていた方でしょうか」とあつかましく聞いてみたら「いいえ」とニッコリ。今日、お客さんに書いてもらった住所録を見ていて判った。2012年の春、2・30代とおぼしき若夫婦が「初めて来たけど、奥さんのご両親が益子焼ファン」と話していた。多分、この時の奥さんが小さい子を連れた娘さん。以前は展示販売の案内や、来てくれたことが分からない方(顔と名前が一致しない)にもお礼のハガキを出していた。人数が多くなり手に負えなくなってからは、お礼状は判る方だけで失礼。あとは年賀状のみになっていたので毎回来てくれるけど誰だろう……という失礼を繰り返していたみたい。多分、娘さんの旦那さまが書いてくれた住所録だと思うので、ハガキを出してみよう。大きな勘違いだったら、それはそれでいい。一緒に来ていた小さい子が大きくなっても、おばあちゃんと来ていた陶器市に来てくれたら嬉しい……楽しい想像を膨らませた。

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最終日にも「ご無沙汰しています」と連れている可愛いワンちゃんとよく似た人。「幸せ太りか………誰?」顔に出たようで「〇〇です」と先に言わせてしまった。あと数分で思い出せたのになぁ。幸せそうなご夫婦はピンと来るものがなかったようで「ひと回りして来ます」と言って行かれた。商いをしているだけあってスマートな去り方をすると感心。また来た時に寄ってくれるといい。気に入るものがあるかもしれない。

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広場の人と話していて花の名前が思い出せず悶々とする時間が流れた。しばらくして私が「キンセンカ」じゃなかったっけ?「違う」しばらくして「マリーゴールド」「あっそうか…」と私。「まだボケてなかった…」とニッコリ。ホントに思い出せないことが多い。

結局、二人で同じ花を思い浮かべているのに、なかなか名前が思い出せず、思い出した名前は別々だけど同じ花の別名。あとで笑ってしまった。

※※※マリーゴールドとキンセンカは別の花でしたね。少し似ているけど、原産地も違うし葉っぱの形が全然違う。ホームセンターで花の苗を選んでいて「あれー間違ってたなぁ」と気付いた。4か月経って再び笑ってしまった。(2019年3月16日記載)※※※

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毎回来てくれる女性が「ねぇ聞いて…」と戻って来た。トイレで個室のドアを開けた途端、ドアのフックにかけていた器が入った袋を「これ私のです」と言って持って行かれたと。何が起きたのか一瞬わけが分からなくなり、落ち着いてから「置き引き」と気づいたそう。「これではいい思い出にならない」と話すので、そうだよねー「同じようなのを持って行って」と包んで渡したけれど、記憶は消しゴムで消すように消せるわけではない。好意的に想像すれば、持って行った女性は「トイレのドアに忘れた!」と慌てて戻って自分が入ったドアの隣と間違えたと考えられなくもない。その時の様子を聞いた限りでは無理のある解釈だけれど、忘れてしまいたい思い出をオブラートに包んでぼんやりさせる効果はあるような気がする。彼女は案内所に届け出たそうなので、間違えた彼女も気づいたら届け出て欲しい。(これからなら観光協会かな)楽しい思い出を作ろう!

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最終日に城内坂で商いをしている方が見えて、少し会話。世の中の情勢が不安定になると購買意欲の減退が顕著になるそうで9月頃からおかしいと話しておられた。人の言動には気分が大きく影響するようなので、平和な世の中であってほしい。不幸な人災は減らせるはず。

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空模様が不安なので翌日のテント天日干しはせず、最終日に全て撤収することに。後藤さん夫婦と高橋さんは早々と終え帰ることができたのに、遅れ気味の清水さんと私のテントをたたんでしまうまで付き合ってくれて毎度のことながら感謝。今日は雨で昨夜の撤収は正しい判断。

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最後まで読んでくださり、ありがとうございます。どんな人が、どんなお客さんと、どんな仲間と、陶器市を過ごしているのか少しは伝わるのではないかと思い記しました。これからやって来る寒い冬を乗り切って、お元気でいてください。